ALIVE

tuspico2006-09-26

「SFが読みたい!2004年度版」のビデオ目録にはこのような寸評があった。

謎の地下実験施設に送り込まれた死刑囚は、女にとりついた精神寄生体と対峙する。それはより強い殺意にひかれる習性があった。高橋ツトムのマンガ原作を『VERSUS ヴァーサス』の北村監督が映画化。一種の“大人向け仮面ライダー”になり得る物語だが、芯になる人間洞察に説得力を感じない。

として、★1つの評価だ(3つが満点)。
たしかに憑依系、改造系の主人公だ。仮面ライダーというかデビルマンを連想してしまったけど。
ただ大上段に人間洞察とか言い出すとさらにモノローグや回想が続いて、さらに退屈なものになる危険性が大きい、ってなことを考えるとこの程度でいいのかも?
あるいは原作ではもっと鋭く切り込んでいたんだろうか?


もっと深めるとすれば主人公・八代天周(榊英雄)と権藤(杉本哲太)の対比、天周と最後の敵(ゼロスというらしい)との対比がもっとわかりやすいとよかった。さらに大事なのは魔女(りょう)が死んだ主人公の恋人・みさ子(小田エリカ)の幻影を見せて主人公を攻撃するんだが、前半の描かれ方を見ている限りとうていそれを主人公が跳ね返せるとは思えない描写だった。

右・主人公とその恋人。左・魔女。榊英雄っていい雰囲気持ってるなと思う。りょうは役にぴったりはまっていてとてもよかった。
エルフェンリート攻撃される杉本哲太。左はもうおなじみ過ぎる描写。もう新しい方法を考えてもいい頃だよね。どこかで見たようなコスチュームやアクションだけど*1だけど小気味いいので結構好き。
脇を固めるベンガルは不気味コミカルでいいアクセントになってる。セットはお金が掛かってるような掛かってないような…。

うだうだと言ったけどこれ結構好きだな。粗いストーリーなんだけどいろいろ想像の余地がある内容だった。2時間もあるけど退屈さをあまり感じさせない。

ALIVE
 監督:北村龍平
 公開:2002年

ALIVE デラックス版 [DVD]

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*1:カメラはぐるぐる回りっぱなし