父子鷹より「スケバン刑事」
ジブリ映画のゲド戦記がなんかあまり評判がよろしくないと聞く。アーシュラ・K・ル=グウィンが出来上がったものを観て後悔したとか。
自分は観に行ってないので映画そのものの出来に対しては何も言うことはできない。原作も読んでないし。SF好きとか言ってる割にはちょっと情けない。反省。
最近の亀田親子となぞらえると宮崎駿・吾朗父子もかわいそうだが、最近父子の関係についてよく耳にするなと思っただけ。
そんなことはどうでもよく「スケバン刑事」の話
昨日いっせいに「スケバン刑事 コードネーム=麻宮サキ」の衣装や作品の一部がマスコミ各媒体で報道された。自分としてはこっちのほうがなんか妙に楽しみになってきてる。
某巨大ハロプロ掲示板で「スケバン刑事っていままでのハロプロ映画の中で、ある意味で正解を出す初めての作品かもしれないな」と書いたんだけど、アイドル映画、B級映画好きとしてはそうなってほしいなと思う。
いままでハロプロは意外と積極的に映画を作ってきた。ちゃんと数えたことはないけどそこそこ積極的にかかわってきたのが10本弱ぐらいはあるだろう。ハロプロ創設以来少なくとも年に1本は作っている計算だ。
しかし今までのはピントのずれた印象に残らない映画が多かった。「ピンチランナー」よりむしろ「モーニング刑事(コップ)」あたりがファンにとって消したい過去であると同時にアイドル映画としては正解に最も近い作品かもしれない*1。
ウィリアム・ギブスンが「あいどる (角川文庫)」のなかで、アイドル歌手は「大人にとっては特殊な軽蔑の対象」だと登場人物の一人に論評させている。実際そのとおりであり、それこそがよさだと思う*2。
実際この指摘が正しいとするなら、多数のファン以外の人*3にとって、今までのハロプロ映画は箸にも棒にもかからず、毒にも薬にもならないものが多かった。
つまり特殊な軽蔑の対象であるアイドルがちょっとした人情話をやっても関心をもたれることはないってことだ。むしろ「特殊な軽蔑」を自覚してインパクトがある作品のほうが記憶に残る。そういう意味で「スケバン刑事」は「正解」だと思う。
できたら定番の原作より新しい作品を見つけて映画化して欲しかった気がするし、「あずみ」とかより早くこの回答を得ていたらまたちょっと違ったかもしれないなと思ったりもする。
まあなんにせよ自分にとっては石川梨華の「テメエの全存在がうぜーんだよ!」というシーンの映像はニヤニヤしながら期待するだけのインパクトはあったな。