DVDは色々見てるんだけど
ここんとこいろいろあるにはあった。でもせっかく書く場所も題材もあるのに書かないというのはよくないな。ささやかに決心してこの場所を借りたのにな。
なるべく記憶が新しいうちに感想を書こうって方針なので、基本的に一週間過ぎたらまたの機会に…と決めてるからもったいないけど仕方ない。
アキラ
もうこれ語られ尽くしちゃってるけど観ちゃったんで。
この作品、まだまだ古くなってないのはすごい。
SFの題材としての超能力は原作が作られた当時(1982年)から多少古くなりつつあったことは確かだろう。でも世間的には世紀末感などもあってTVなんかではよく超能力特番なんかがあった。あと、実際の事件と絡めると誤解を生むかもしれないのであまり良くないかもしれないけど、90年代の一連の新興宗教をめぐる事件などでも「AKIRA」を思い起こさせ、記憶を新たにされたこともある。
まあとにかく超能力という古くなりかけていた素材を現代的にかっこよく見せてくれた作品だ。
あまり内容について触れようと思わないのは、最初に言ったようにたくさんの文献で語られているし面倒だと思っているのが第一。けどそれ以上に「AKIRA」=大友克洋の"スタイル"の印象が強烈なんだと思う。AKIRA以前と以降に分けられるぐらいサブカルチャーに与えた影響も大きいし、自分の中でも大きいんだろうなと思う。
ちなみにこの映画の脚本の橋本以蔵は「あゝ! 一軒家プロレス*1」も書いてる。
いままでぼけーっと観てるだけだったけど、感想と書くといろいろわかるなぁ。
AKIRA
監督:大友克洋
公式サイト:『 AKIRA 』 公式サイト
公開:1988年
- 出版社/メーカー: パイオニアLDC
- 発売日: 2002/12/21
- メディア: DVD
- クリック: 53回
- この商品を含むブログ (129件) を見る
父子鷹より「スケバン刑事」
ジブリ映画のゲド戦記がなんかあまり評判がよろしくないと聞く。アーシュラ・K・ル=グウィンが出来上がったものを観て後悔したとか。
自分は観に行ってないので映画そのものの出来に対しては何も言うことはできない。原作も読んでないし。SF好きとか言ってる割にはちょっと情けない。反省。
最近の亀田親子となぞらえると宮崎駿・吾朗父子もかわいそうだが、最近父子の関係についてよく耳にするなと思っただけ。
そんなことはどうでもよく「スケバン刑事」の話
昨日いっせいに「スケバン刑事 コードネーム=麻宮サキ」の衣装や作品の一部がマスコミ各媒体で報道された。自分としてはこっちのほうがなんか妙に楽しみになってきてる。
某巨大ハロプロ掲示板で「スケバン刑事っていままでのハロプロ映画の中で、ある意味で正解を出す初めての作品かもしれないな」と書いたんだけど、アイドル映画、B級映画好きとしてはそうなってほしいなと思う。
いままでハロプロは意外と積極的に映画を作ってきた。ちゃんと数えたことはないけどそこそこ積極的にかかわってきたのが10本弱ぐらいはあるだろう。ハロプロ創設以来少なくとも年に1本は作っている計算だ。
しかし今までのはピントのずれた印象に残らない映画が多かった。「ピンチランナー」よりむしろ「モーニング刑事(コップ)」あたりがファンにとって消したい過去であると同時にアイドル映画としては正解に最も近い作品かもしれない*1。
ウィリアム・ギブスンが「あいどる (角川文庫)」のなかで、アイドル歌手は「大人にとっては特殊な軽蔑の対象」だと登場人物の一人に論評させている。実際そのとおりであり、それこそがよさだと思う*2。
実際この指摘が正しいとするなら、多数のファン以外の人*3にとって、今までのハロプロ映画は箸にも棒にもかからず、毒にも薬にもならないものが多かった。
つまり特殊な軽蔑の対象であるアイドルがちょっとした人情話をやっても関心をもたれることはないってことだ。むしろ「特殊な軽蔑」を自覚してインパクトがある作品のほうが記憶に残る。そういう意味で「スケバン刑事」は「正解」だと思う。
できたら定番の原作より新しい作品を見つけて映画化して欲しかった気がするし、「あずみ」とかより早くこの回答を得ていたらまたちょっと違ったかもしれないなと思ったりもする。
まあなんにせよ自分にとっては石川梨華の「テメエの全存在がうぜーんだよ!」というシーンの映像はニヤニヤしながら期待するだけのインパクトはあったな。
タイムマシンの作り方―光速突破は難しくない!
久々に読み返す。たぶんこの前「戦国自衛隊」のテレビドラマを見てしまったからだろう*1。
この本はちょっと古いので科学や理論としては多少時代遅れの記述が出てきてるのは仕方ないか。
とはいえ基本的には誤解を招くようなことは書かれていないし、とても読みやすく書かれているので古本屋とかで見つけたら暇つぶしにはなると思う。
タイムマシンや超光速移動について知りたいなら、正直もっと新しい本を買ったほうがいいと思う。
あとタイムパラドクスに関してはほとんど触れられていない。最終章で少し触れられている程度。宇宙論が中心の本。
タイムマシンの作り方―光速突破は難しくない! (ブルーバックス)
- 作者: ニックハーバート,小隅黎,高林慧子
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1989/12
- メディア: 新書
- クリック: 23回
- この商品を含むブログ (5件) を見る
ほかのタイムマシン関連本。これから買うならこっちのほうがいいかも。
- 作者: 二間瀬敏史
- 出版社/メーカー: 秀和システム
- 発売日: 2006/06/26
- メディア: 単行本
- クリック: 4回
- この商品を含むブログ (11件) を見る
- 作者: P.C.W.デイヴィス,林一
- 出版社/メーカー: 草思社
- 発売日: 2003/06/18
- メディア: 単行本
- 購入: 2人 クリック: 11回
- この商品を含むブログ (25件) を見る
諸怪志異 (4) 燕見鬼
新刊とかぜんぜんチェックしてないんで今頃入手。
絵がちょっと変わったかな?
まあでも諸星大二郎の場合はもう出版されるだけでいいや。
前巻に引き続き、燕見鬼(阿鬼)が師匠の五行先生に頼まれて「推背図」という予言書をある人へ届けに行く道中のお話。
絵に力強さがなくなったような気もするけど、魅力的な女性キャラクターがたくさん出てくるこの話は好きだ。眼光娘々も出てくる。民衆道教の人間くさい女神の描き方はなんかいいなと出てくるといつも思う。
とにかくこの予言書をめぐる冒険の続きが早く読みたい。
諸怪志異のシリーズ名のとおり、おどろおどろしさも所収の短編で見ることができる。ちょっとユーモラスな「土中の怪」がいい感じ。
- 作者: 諸星大二郎
- 出版社/メーカー: 双葉社
- 発売日: 2005/10/12
- メディア: コミック
- 購入: 1人 クリック: 7回
- この商品を含むブログ (66件) を見る
あゝ! 一軒家プロレス
橋本真也を見ていてサモ・ハン・キンポーとジョン・ベルーシを思い出した。とまでいうと褒めすぎかもしれない*1けど意外と彼はよかったなぁ。ケイン・コスギとか使うよりよほど面白い役者になりそうな感じがしたのに…。今はもう亡くなってしまって残念だ。
今は亡き橋本真也とニコラス・ペタス。ペタスのほうが強そうだけど、橋本も良い味出してた。 |
基本スラプスティックということもあってアクションの繋ぎ合わせ。けどやっぱりもう少しストーリーも見せたほうがいいと思う。
マーク一条(ニコラス・ペタス)との確執の原因になった一条の兄と獅子王耕太(橋本真也)の回想シーンの一つでも入っていれば違ったのに。テリーとドリーのファンク兄弟のパロディみたいなのでいいから。
プロレスにはいわゆる「抗争」が付き物だとわかっている人には観てるほうの勝手な補完が利くが、プロレスを知らない人には無理だろうし。
とは言ってみたけどそういうのも野暮かもしれない。退屈しないし普通に楽しかった。
あとやっぱり佐野史郎と格闘家の体を手に入れたソニンは良い。この二人で今度はミリオンダラー・ベイビーのコメディ版でも作ってみてほしいなと思った。
ソニン、かっこいい。ベストバウト、那美vsエヴァ。 |
佐野史郎、狂ったプロデューサーも皮肉が利いてて面白い |
ソフト・オン・デマンドのようなアダルト業界は儲かっているのかいないのか知る由もないんだけど、またこういうのを作ってほしい。
あゝ! 一軒家プロレス
監督:久保直樹
公式サイト:あゝ! 一軒家プロレス
公開:2004年
- 出版社/メーカー: ソフト・オン・デマンド
- 発売日: 2005/06/24
- メディア: DVD
- クリック: 30回
- この商品を含むブログ (39件) を見る
*1:顔と雰囲気がね。台詞も動きもぜんぜん遠く及ばないけど。